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2024/05/30 21:31

山で母とほぼ二人暮らしをしていた私は小学生になりました。ep1で書いたとおり、わたくし山に住んでいましたから、小学校まで到底歩ける距離ではなく、スクールバスで往復一時間かけて通っていました。


正直なところ、低学年の時の記憶はありません、私は生まれつき右足のアキレス腱が硬くなる体質?病気?で走るのがものすごく遅かったので、足の速さで全てのカーストが決まってくる小学生時代は当然カースト最下位で過ごすわけですが、友達が全くいないかと言われればそうでもなく、だからと言ってクラスに馴染んでた記憶も一切なく、その代わりに高学年あたりの虐められた記憶が脳裏にしっかりこびりついているわけです。


思い返すと、虐められた原因が一体なんだったのか、大人になった今もよくわかりませんが、前述した通り私はものすごーく足が遅かった、そして牛七千頭と暮らしてるわけですから、家が牧場ということも関係していたのかなと思ったり、他に思いあたることといえば、1人だけランドセルが紅色だったんですよ、ピンクとかじゃなく紅色。

もちろん今みたいにカラフルなランドセルがありふれた時代じゃないですよ、なのに私のランドセルは紅色、紅芋じゃないですよ、紅色。

都会ならまだしも、ド田舎ですから違う色のランドセルが鼻についたのかもしれません、結局理由はなんだかよくわかりませんが、とにかく小学校時代のイジメは私のメンタルを切り裂いていきます。


まず、女子の中に絶対的イジメのリーダーがおりまして、その子が1人ターゲットを決めると、ターゲット以外の女子が全員クラスの隅に固まるわけです。


そして遠くから「キモい」「ウザイ」「学校きてんじゃねーよ」と聞こえてきます、声が聞こえなくなったと思うと、女子が1人ずつ自分の座ってる席の後ろを通り、わざと床を足で強く踏みつけてドンッ!ドンッ!と鳴らしていくんです、繰り返し繰り返しドンッ!ドンッ!と.......どんな脅しかた?と今なら笑っちゃうかもしれませんが、その時の私は恐怖に震えました、本当に怖かった。


その頃のイジメは何故かローテーションで一定期間をすぎるとターゲットが変わり、また別の子がやられるというものでしたが、私はかなりの頻度で順番が回ってきました。

「あー...またターゲットになっちゃった...」

1番辛かったのは、体育の時間や体験学習等でグループを作る時、入れてもらえないんです。どこにも、小学校の最大イベントでもある修学旅行もグループに入れてもらえませんでした。最終的に先生が人数の足りないグループへ采配するわけですが、あの時の辛さは今でも忘れられません。


そして何が怖いって、そのイジメのリーダーが私をターゲットにしたかと思ったら、1週間後には私を親友と呼び、家で遊ぼうと誘ってきたりする。(気おかしいんか?と今なら言える)


言う通りにできる良いオモチャのように思っていたのかもしれません、ただ私からしたら地獄でしかないわけで、リーダーの家に遊び行っても同じ空気を吸うのも息苦しく、さりげなくリーダーの一つ下の妹の部屋に逃げ込んだりしていました。


何故か妹とは気が合って、大人になってからも連絡をとったり、会ったりしていたんです。大人になってリーダー妹に再開した際、実はヤ◯ザの組長に気に入られてしまった...付き合っている。とカミングアウトされた事がありました、土地柄や彼女の交友関係を考えると冗談とは思えなかったので、そこから私は空気のように彼女の前からフェイドアウトしたのは言うまでもありません、今どうしてるかな?とは恐ろしいので考えないようにしています。


そんなわけで、リアルハイジは家でも孤独、学校に入っても孤独という生活をおくるわけですが、この時の経験と辛さ・悲しさ・恐怖というマイナスの感情は、私の人格の90%を形成してしまいました。その結果、大人になってからも、人の目が必要以上に気になったり、他人の発した言葉の意味を深く深く考えて落ち込んだり、人と会った後「あの時言った言葉は大丈夫だったろうか?嫌な感じになっていなかったかな?」と永遠に考えてしまったり、好きな人に対しては何度も何度も愛情確認をして、異常に執着してしまったりと、何とも生きにくい性格になってしまったわけです。


今強く思うのは、なぜあの時、自分の環境を客観的に見られなかったんだということ、何故あの場所が自分の世界の全てだと思い込んでしまったのか、あの時の自分に起こっていたことは、大きな地球の中のとっても小さな世界の出来事で、地球には全く別の世界が膨大に広がっていたのに、何故それを知ろうしなかったのか、小学生の私にそこまで考えることは到底無理だったと思う、だけど知りたかったし、誰かに教えてもらいたかったなと切に思います。そんな暗黒小学校時代、母に言われた言葉が今でも忘れられません.....続く


補足:私を苦しめたイジメのリーダーは中学校に入ると、どんどん影が薄くなっていきました、反面私は徐々に調子をこきだします、高校に入る頃にはリーダーなんて視界にも入らなくなりました。ただ、一度だけ「あの時めちゃくちゃ虐めてきたよね?」と聞いたことがあるんです、そしたら彼女は全く覚えていなかった.......そんなもんです、人間なんて。